要チェックです

【注目】各機種 レンズ・ミラーのクリーニング

 今回はレーザー機のフォーカスレンズおよびミラー(Speedyシリーズ/Rayjet)クリーニング方法のご案内です。    以前と同じパラメーター設定で加工を行っているのに「彫刻痕(溝)が浅くなった」「カットが上手く行かなくなった(部分的に貫通しなくなった、切り口が太い)」...

2015年10月1日木曜日

fiberレーザー機でマーキングをいろいろ試してみる

 前回ご紹介した『flexx(フレックス)シリーズ』のfiber(ファイバー)レーザーを使用し、アクリル板にpowerとspeed、彫刻回数を色々変えてマーキングをし、どのような発色をするか見てみたいと思います。

 今回は赤、青 計2色のアクリル板にマーキングを行います。
この2色のアクリル板は同一メーカー製キャスト板、2mm厚、少し透明感のるタイプ(半透明等透過するものではありません)です。

下記は2色とも同一で行います。

使用機種/speedy300 flexx 80w機
レンズ/2.85inch flexx用(fiber/co2兼用レンズ)
パラメータ/
DPI:1000 PPI:50000 高品質にチェック


まずは青色から 1枚目

●Speed(sp):上15 下20 計2段階 power(pw):左から90・70・50・30・20 計5段階
それぞれ1回ずつマーキングしました。

・10種 全体的に白っぽい水色のような色合いで、光にかざすと細かなラメ入りの塗装を施したようにキラキラと光って見えます。

・sp15 pw20 は極薄く加工痕が伺え、sp20 pw20 は全く痕が残りませんでした。 

・10種 それぞれ指で撫でてみると、sp15 sp20 ともに pw90・70・50 まで3段階 計6個はザラザラした感触と砂のような付着物(照射により剥がれたアクリル表面の粒子)があり、見た目はポスターカラーかマット系ペンキのような不透明の塗料で塗装を施したように見えますが、sp15・20 pw30・20 の2段階 計4個はアクリル本来のツルッとした肌触りで光沢も損なわれておらず、ラメ入りの塗装を施したというよりもむしろ、元より光を乱反射させる特殊加工樹脂板であるかのようです。

・sp15 sp20 ともに 加工1回の場合 pw90 よりも pw70 の方が発色が良い(照射した部分の表面がほぼムラなく残っていて、全体的に水色に見える)ことから、このアクリル板には pw70 が適したpwと言えそうです。
(pw90 では強すぎたため照射した部分の表面が広範囲に渡り多く剥がれ落ち、地の青色が見えています) 


 2枚目

●Speed(sp)およびpower(pw)は上記と同じ、加工を2回に増やしてみました。

・10種とも1回の時よりも鮮明でムラのない加工痕が出来、sp20 pw20 も薄くですが痕が見えるようになりました。

・sp15 sp20 ともに pw90 はラメのようなキラキラはほぼなくなりましたが、pwが強すぎる感じ(照射部分の過度な剥がれ)がなくなり、マット仕上げの塗装を施したように見えます。                                                                                                                                                                                                          


 3枚目

 ●段 Speed(sp):15 power(pw):左から 90・70・50・30・20 計5段階 加工3回

・sp20 よりも sp15 の方がざらつきも少なく鮮明に加工できていたので、spを15のみにし、pw90・70・50・30・20 の5段階を3回加工してみました。

・pw90 と pw70 は大差のない目の細かさで過度な剥がれもなくマットな見た目、pw50 は光にかざすと極微細な光の乱反射が伺え、こちらも過度な剥がれはありません。

・pw90・70・50 計3個とも、薄い水色のシルク印刷を施したような出来上がりです。

・pw30 も3回加工となると薄く表面の荒れが見えはじめ、印刷をしたようにも見えるような出来上がりになりましたが、pw20 は表面からは加工した痕跡(ざらつきや塗装したような光沢など)は見受けられず、相変わらず特殊加工樹脂板のようなアクリル板そのままのツルリとした手触りと見た目です。

・pw90・70・50・30・20 計5段階 それぞれ、1回より2回、2回より3回の方が加工痕の目の細かさが細かくなり、白っぽい水色の色味も鮮明になりましたが、それに連れ pw30 と pw20 はラメの感じが減り、3回ではほぼ伺えないまでになりました。


●写真段 左から1・2・3個目 sp20 pw70 、 sp10 pw70 、 sp5 pw70 計3個 加工1回

・上段までとは逆にpower(pw)を上げspeed(sp)を下げて3段階、それぞれ各1回加工してみました。

・sp20 pw70 はアクリル表面の剥がれが多くとても荒れた感じ、指で触れるとザラザラした砂のような付着物がたくさん付きます。(1枚目の下段左から2個目と同じ出来です)

・sp10 pw70 も sp20 pw70 程ではないものの荒れた感じがあり、砂のような付着物があります。

・sp5 pw70 はとても目が細かく、印刷を施したような仕上がりです。

・見た目では、sp5 pw70 は3枚目の sp15 pw70 加工3回 に近いですが、表面の剥がれが少なく、マットな中にも僅かに光の乱反射が伺え、より塗装したような雰囲気に見えます。


●写真段 左から4・5個目 
4個目 pw70 sp20 フォーカス(Z軸)+1mm 加工1回
5個目 pw50 sp20 フォーカス(Z軸)+0.5mm 加工1回

・加工のフォーカス(高さ・Z軸)を変えるとどうなるかを見てみました。
正確に位置合わせした後、jobcontrol内のZ-Offset値を4個目の分は +1mm、 5個目の分は +0.5mm に設定し、加工に進みます。

・4個目 5個目ともに1~3枚目の sp15 pw20 等と同じような、特殊加工板のような、表面からレーザーを照射したようには思えない仕上がりです。

・4個目は 1枚目の sp15 pw30 加工1回 に近い見た目ですが、少し目が粗く、その分キラキラ光るラメのような感じが強い(乱反射が多い)です。

・5個目は4個目よりも更に目が粗く、ラメのような粒子の粒が大きく立体的に見え、キラキラ光る感じが強く、子供のおもちゃやお土産物のキーホルダーなど何処かで見たことのあるようなプラスチック樹脂製品のようです。



次に赤色 1枚目

 ●段・下段ともに Speed(sp):15 power(pw):左から 90・70・50・30・20 計5段階
但し 段 加工1回 、  段 加工2回

・青色の板への加工を踏まえ、赤色の板への加工はSpeed(sp)は 15 のみに絞り、power(pw)は左から 90・70・50・30・20 計5段階、加工回数は1回(上段)と2回(下段)にしました。

・sp20 を止めた理由は単純に sp15 の方が全体的に目が細かくより良質に見えるため、加工3回を止めた理由は、とても良質な出来なのですが、時間が掛り過ぎあまりにも実用性が低い(φ20mmの○1個の加工に約10分掛ります)ため、です。

・計10個ともに全体的に白っぽい赤または赤みの強いピンク色になりました。

・青色の板同様、pw90・70・50 の3段階 計6個は1回加工・2回加工ともにザラザラした砂のような付着物と手触り、pw30・20 2段階 計4個はアクリル板本来のツルッとした手触りと特殊加工樹脂板のような見た目です。

・pw30 1回加工と pw20 の2回加工は光にかざすとうっすらと加工痕が伺えますが、pw20 1回加工は目視不能です。

・赤色の板への加工痕はどれもそれぞれキレイに見えますが、板表面の荒れ(ラメのような粒子の残り具合)、色合い、目の均一さから察すると sp15 pw70 2回加工 が一番良質な仕上がりと言えそうです。

・pw90 は1回加工・2回加工ともに表面の荒れが酷く、ラメ状の粒子がほぼ無くなっていて、印刷したというよりもクレヨンかチョークで描いたような見た目、pw50 は1回加工・2回加工ともにラメの感じが pw70 1回加工・2回加工よりも多く残りキラキラ光って見え、ザラザラした手触りも少なくキレイなのですが、赤の色味が強過ぎ、もう少し白っぽい方が良いように思えましたので、 sp15 pw70 2回加工を選びました。


2枚目

 ●段・下段ともに Speed(sp):15 左から3個目まで pw70・60・50 3段階 計6個 加工1回
但し 段 フォーカス(Z軸)+1mm、 段 フォーカス(Z軸)+0.5mm

・青色の板 3枚目の右下2個を参考にフォーカス(高さ・Z軸)をずらした加工をしてみました。
正確に位置合わせした後、jobcontrol内のZ-Offset値を上段は +1mm、 下段は +0.5mm に設定し、加工に進みます。

・上段左から1個目 pw70 Z軸+1mm
ザラザラした砂のような付着物は少なく、表面の大きな剥がれやマットな感じの荒れは無いものの、ザラザラボコボコした手触り、焼けたような黒い部分があります。(写真では光が反射し解りませんが、右下辺りが黒くボコボコしています)
ラメのようなキラキラした部分もありますが、大きな粒子で目が詰まり過ぎていてキレイとは言い辛い見た目です。

・上段左から2個目 pw60 Z軸+1mm  
ザラザラした砂のような付着物はほぼ無く、表面の剥がれからくるザラザラした感じも少なめ、赤色の粒の大きなラメを多く封入した特殊樹脂板のような見た目です。

・上段左から3個目 pw50 Z軸+1mm
ザラザラした砂のような付着物は極微量、表面の荒れたザラザラした感じも僅か、小さめの粒を中心にラメを封入した特殊樹脂板ような見た目。
pw60 Z軸+1mm より上品に見えます。

・下段 左から1・2個目 pw70・60 Z軸+0.5mm 計2個
pw70、 pw60 ともに表面の荒れたザラザラした感じは僅か、光にかざすとキラキラ反射するラメの感じは見受けられますが粒が粉のようにとても小さく詰まっていて、特殊樹脂板というよりもスイカかトマトの果肉部分を割った断面を連想させます。

・下段 左から3個目 pw50 Z軸+0.5mm
基本的に先に述べた1・2個目と同じですが、pwが低い分色味が薄く(目の詰まりが幾分少なく)、こちらの方がラメ状のものが反射するキラキラした感じが伺えます。


●写真左から4・5個目 段・下段ともに Speed(sp):15  pw70・50 2段階 計4個 加工1回
但し 段 フォーカス(Z軸)-1mm、 段 フォーカス(Z軸)-0.5mm

・フォーカス(高さ・Z軸)を上記とは逆に‐(マイナス)方向にずらした加工をしてみました。
 正確に位置合わせした後、jobcontrol内のZ-Offset値を上段は ‐1mm、 下段は ‐0.5mm に設定し、加工に進みます。

・上段左から4個目 pw70 Z軸-1mm
上段左から1個目 pw70 Z軸+1mm と同様、表面の大きな剥がれは無くザラザラボコボコした手触り、焼けたような黒い部分(下半分くらい)が出来ました。
黒くなった部分はこちらの方が多いです。

・上段左から5個目 pw50 Z軸-1mm
上段左から2個目 pw60 Z軸+1mm と 3個目 pw50 Z軸+1mm の中間くらいの出来になりました。
pw60 Z軸+1mm よりもラメの粒が細かく密度は低いですが pw50 Z軸+1mm よりもはっきりと加工痕が伺えます。

・下段左から4個目 pw70 Z軸-0.5mm
下段左から1個目および2個目 pw70 Z軸+0.5mm、 pw60 Z軸+0.5mm と似た感じですが、こちらの方が若干赤みが強い出来上がりです。

・下段左から5個目 pw50 Z軸-0.5mm
下段 左から3個目 pw50 Z軸+0.5mm と似ていますがこちらの方が若干加工痕が薄いです。



  以上、1種類2色のアクリル板に複数加工しその出来上がりを記述しましたが、全体的に見ての一番の注意点は高さ(Z軸)調節をしっかりすることだと思いました。

 0.5mm異なると加工後の見た目が変わってくるので、加工機のフォーカス調整は勿論のこと、板自体の反り、厚みの誤差などにも注意し、出来ればハニカム台は使用しないなど左・右・奥・手前で高さが異ならないように気を付け、実際の加工をする前に加工テストをし、思い通りの出来になるかを確認することが大切だと思います。

 上記をクリアできれば、同じ色合いでもマット系塗装風、ラメ系塗装風、特殊樹脂加工板風、と様々な風合いのものが出来るので、上手く組み合わせれば銘板や工業製品だけでなく工芸製品の加工にも役立つのではないかと思います。




※上記で紹介したのはあくまで今回使用したアクリル板での見解です。
アクリル製品全てが同じ結果になるとは限りませんのでその旨、ご留意ください。








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