frexxでキーホルダー作り

 今回は前回(10月1日)の結果を基にし、flexx(フレックス)でキーホルダーを作ってみたいと思います。


使用レーザー機はspeedy300 flexx 80w機
レンズはflexx専用(2.85inch co2/fiber兼用)レンズ です。


 まずはデータから。


 Corel DRAW X7 を使用し星形2種類、楕円形3種類のデータを作成しました。
このデータを使用し、パラメータ設定の組合わせを変えて各3種類のキーホルダーを作成します。

・上の画像内、赤と黒がfiber(ファイバー)彫刻、青の●はco2彫刻(ラインストーン貼付位置)、黄緑の線(外周の線)と水色の線(各上部の○)はカットラインとなります。



 上記で作成したデータをjobcontrolに送り彫刻・切抜きをします。

前回(10月1日)分に記載したものと同じ、2mm厚 赤色・青色 アクリル キャスト板を使用。

●その他用意するもの
・マスキングテープ
・木工用ボンド
・ラインストーン(飾用、市販品)

●注意点
・今回は彫刻作業と切抜き作業を分けて行います。
彫刻の時(fiber/co2ともに)はハニカム台、エアアシスト、三角コーン(レンズの下部分に着ける▽)は使用しません。
・彫刻終了後、ハニカム台並びに三角コーンを装着し切抜きに進みます。
位置確認(特にZ軸=高さ=フォーカス位置)は入念に行います

●作業工程
fiber彫刻→マスキングテープを貼る→co2彫刻→ハニカム台・三角コーンを装着(彫刻位置調整を忘れずに)→co2カット

※マスキングテープはco2での彫刻・カットをする際付着する汚れ(溶けカス)を防ぎ、後ほど拭取る作業を省くためのものです。
省略しても構いませんが、マスキングテープ有の方がキレイに仕上がります。

※fiber彫刻を行う前にマスキングテープを貼らないよう注意。
fiberはマスキングテープを貫通しないので、貼った部分には彫刻されません。

●星形

3種類共通/
DPI:1000 
高度なジオメトリ:有効 
co2カット:power 60 speed 0.8 PPI 1000 Passes 1 Air assist on

・写真 左
fiber彫刻:power 70 speed 15 PPI 50000 Passes 2 Air assist off アドバンス 高品質/有効 
co2彫刻:power 30 speed 20 PPI 1000 Passes 2 Air assist off 

・中央
fiber彫刻:power 30 speed 15 PPI 50000 Passes 2 Air assist off アドバンス 高品質/有効 
co2彫刻:power 30 speed 20 PPI 1000 Passes 2 Air assist off 

・右
fiber彫刻(内側★):power 70 speed 15 PPI 50000 Passes 2 Air assist off アドバンス 高品質/有効
fiber彫刻(外側☆):power 30 speed 15 PPI 50000 Passes 2 Air assist off アドバンス 高品質/有効 
co2彫刻:power 30 speed 20 PPI 1000 Passes 2 Air assist off 

彫刻面拡大・比較
左は赤い艶やかなアクリル板にピンク色の細かな砂を吹きつけ柄を作ったようなポップな仕上がり、右は左同様ピンク色の細かな砂を吹きつけたような柄のポップさに、ふち回りの細かなラメのようなキラキラが合わさり少し落ち着いた雰囲気の仕上がりに。
中央は裏から印刷または彫刻したか、もしくは内側に印刷し透明板で挟み込んだかのような上品な見た目の仕上がりです。
 しかし左・右は吹き付けや印刷ではないので爪で擦っても剥がれませんし、中央は見た目とは違いそれ程手の込んだ加工はしていませんが、左・右同様爪で擦っても剥がれず、イラストに傷が付くこともありません。



●楕円形


3種類共通/
DPI:1000 
高度なジオメトリ:有効 
co2カット:power 60 speed 0.8 PPI 1000 Passes 1 Air assist on

・写真 上・左下
fiber彫刻(イラスト):power 50 speed 15 PPI 50000 Passes 3 Air assist off アドバンス 高品質/有効 
fiber彫刻(バック):power 70 speed 20 PPI 50000 Passes 1 Air assist off アドバンス 高品質/有効   Z-offset/+1mm
co2彫刻:power 30 speed 20 PPI 1000 Passes 2 Air assist off 

・右下
fiber彫刻:power 50 speed 15 PPI 50000 Passes 3 Air assist off アドバンス 高品質/有効 
co2彫刻:power 30 speed 20 PPI 1000 Passes 2 Air assist off 

彫刻面拡大・比較

細かなラメまたは気泡入りの特殊加工樹脂板に少し青味掛ったシルバーの印刷をしたかのような仕上がりです。
しかし、印刷ではないので爪の先で擦っても剥がれることはありません。


 今回、作成枚数が少量でしたので fiber/co2彫刻→co2カット に進みましたが、数量が多い場合は手順を変え、co2彫刻・カット→fiber彫刻 にした方が効率が良いかもしれません。
 この場合だと、アクリル板の保護紙が付いたまま(剥さずに)co2彫刻・カットを済ませることが出来るので、マスキングテープを貼る手間が省けます。
 
※但し、co2カット後の保護紙を剥す作業とハニカム台と三角コーンの取り外しは必要なので、先の方法よりもfiber彫刻時に入念な位置合わせが必要です。



●まとめ・・・

 何度も書きましたがfiber彫刻は Z軸=フォーカス位置=高さ の位置合わせはとても重要です。
+-0.5mm異なるだけで仕上がりに差が出てくる(それが良い・悪いは別として。デザインによって差が出た方が良い場合も勿論あります)ので、出来るだけ均一な仕上がりにしたい場合は広い面積を一度に行おうとはせず、板の厚みを見ながら(アクリル板も同じ板の中で場所によって厚みが違うことは多々あります)高さを微調整しつつ数度に分け行うのが良いと思います。

 また、今回使用したアクリル板へのfiber彫刻では上記のような仕上がりになりましたが、すべてのアクリル板に対して同じ反応が起きるとは限りません。(参考:9月14日掲載分)
 同じ製法の板であっても板に含まれる含有物の配合具合により反応が異なる事が考えられますので、必ず試彫刻をし、意に沿った板選び、パラメータ設定を行ってください。



↓今回使用したデータファイルです。ダウンロード後解凍してご使用ください(^^♪

CorelDRAW X3
http://firestorage.jp/download/5d2075e8381054f8e762588ef459140059c1161f



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