ジョブコントロール ビジョン ~製品案内とデータ作成~

 今回は『JobControl Vision(ジョブコントロール ビジョン)』(以下JCVに略)の製品案内とデータ作成について書いてみたいと思います。


 まずはJCVとは何か?について。

 JCVとはCO2レーザーでのカットをサポートするための、ヘッド(レーザー照射部分)に取り付けるカメラ(視覚)で、カットする資材に予め印刷したポイント(レジストレーションマーク)を読み込んでカットの位置や印刷された図形を自動で認識し、図形に対し正確な位置でのカットを実現するツールです。

 どういった場合に使用するのか?

 例えば、アクリルにシルクやUVで印刷したものの縁周りをカットしたい時など。
印刷とカットでは明らかにそれを行う機械が異なりますので、一枚の大きなアクリル板を使用しようとすると、一般的に、印刷用の機械で印刷を行った後、機械をレーザー機に変えてカットを行う事になります。
 この場合、印刷した部分に対しレーザーでカットする位置を合わせるのはなかなかに困難で、もし大きくずれてしまうとアクリル板一枚分すべてが無駄になってしまうこともあります。
 
 こういった、大きな盤面に印刷したものを、印刷したものに対し正確な位置でカットするのに役立つのがJCV=JobControl Vision(ジョブコントロール ビジョン)です。

 また、印刷時に生じたズレや歪みなどもレジストレーションマークを読み取ることで自動的に補正を行い調整しますので、位置合わせに掛る手間を省ける他、カットミスによるロスを削減することが出来ます。
 


 では、実際にJCVを動作させるためにデータの作成を行います。




 上図 上/印刷用データ  下/カット用データ。

 印刷用データは実際に使用する印刷機によりそのデータの作成方法やファイル形式等が異なるかと思いますが、今回は例としてPhotoshopで作成したイラストを『.psd(Photoshop固有形式)』で保存したものを、corel DRAWで開いて作成しました。
印刷用、カット用ともにA4サイズ内に収まるように配置し、サイズ内四隅にJCV読み取り用のポイント(レジストレーションマーク)を配置。
 但し、レジストレーションマークの印刷用は直径4~5mmの●、カット用は同じく直径4~5mm 線幅0.001ptの○にします。

印刷用、カット用を重ねると下図↓のような状態に。


レジストレーションマーク(●と○)は完全に重なり、カット線はイラスト上部の穴と外周を切抜く線になります。
 ※カット線は黒以外の色(今回は○を赤、外周を青)で0.001ptで作成します。
 


 このデータを基にJCVを用いてレーザー機でカットを行います。







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