ジョブコントロール ビジョン ~カット 準備~

 前回(1月19日『ジョブコントロール ビジョン ~製品案内とデータ作成~』)作成したデータを基に、『JobControl Vision(ジョブコントロール ビジョン)』(=JCV)を使用してco2レーザーでカットをしてみたいと思います。

左/印刷用   右/カット用

印刷用は実際印刷する印刷機に合わせたファイル形式(ソフト)で印刷するものとし、カット用は通常通りjobcontrolにてカットに進みます。


~JCVカメラの取り付け と jobcontrolへのデータ移行~

 まず本体の電源がOFFの状態でヘッドにJCVカメラを取り付けます。


 次に本体の電源をONにしパソコンでjobcontrolソフトを立ち上げて、本体の初期動作終了後『材料データベース』の画面を開きます。


 既存の材料テンプレートを選択するかまたは新規で作成し、のプロセスを『レジマーク』にします。

 その他カットのパラメータは後ほど設定するものとし、『OK』をクリック。
 データの作成ソフト(今回はcorel DRAW)に戻り、印刷に進みます。
この時、Trotec Engraverのプロパティ(『環境設定(詳細設定またはプロパティ)』をクリックして出てくる画面)内、材料設定欄で先ほど黒のプロセスを『レジマーク』にした材料テンプレートを選択することを忘れずに行います。

 上記を順に行いjyobcontrolにデータを移行すると下図のようにデータが画面に表示されます。


 一見特に何も変わりがないように見えますが、表示されたデータの四隅を見ると。
データ作成時には○(白ヌキ丸)で作成していたレジストレーションマークが●(黒丸)になっています。

データ左上部分拡大 緑矢印先
レジストレーションマークが○から●に

この状態で表示されていると準備完了です。
レジストレーションマークの○が●にならず○のまま表示されている場合は上記手順のどこかが抜けている、またはデータ作成時に誤った状態でレジストレーションマークを作成しているなどの事が考えられますので、再度手順に従い確認してみてください。


※レジストレーションマークが出ない場合は?
(Corel DRAW使用時のみ)
 
 「上記を手順通りに行った。レジストレーションマークの位置やサイズ、線の太さにも問題ない。なのにjobcontrolの画面上に○も●も出ない!?」
という時は、下図↓のチェックボックスの確認を行ってみてください。


 Corel DRAW内上部ツールバーより『ツール』→『オプション』をクリック。
 オプション画面内、左脇ツリーより『グローバル』→『印刷中』→『ドライバの互換性』。
 各種設定ボックス内、『ベジェ/パスをドライバに送る』にチェックを入れる。


~レーザーヘッド(レーザー照射部分)とJCVカメラの同期~

●用意するもの
コピー用紙など白紙の紙 または 太めのマスキングテープ
ハニカム台(無くてもOKですが加工台に汚れがつくことがあります)

 レーザーヘッドとJCVカメラのキャリブレーション(位置調整)を行うために、レーザーを照射して直径約8mmの○を描き(切抜き)ます。
描いた○をJCVカメラで読み込んで位置調整をしますので、描いた○の線が認識しやすいものが適切です。
木、透明や白色アクリル板、模様入りの紙など、繊維が目立ったり、描いた線が見辛いものは不向きです。
 
※あくまでカメラの位置調整用ですので、実際切抜き加工に使用する材料と異なっていて構いません。

 まずjobcontrol画面の右下、接続ボタンを押し本体と接続します。(スタートのマークになっていればOK)
次にjobcontrol画面内上部ツールバーより『設定』→『オプション』の順にクリック。
出てきた『オプション』の画面内、『ハードウェア』から枝分けされた『ビジョン』をクリックすると下図のような画面が出ます。


出てきたら『オプション』画面内『キャリブレーション』をクリック。


次に出てきた『カメラオフセットのキャリブレーション』画面内に書かれている指示に従い準備をして『開始』をクリックします。

・『テスト材料』とは用意した紙(またはマスキングテープ)を指します。
本体加工エリア内に置いてレーザーヘッドのフォーカスを合わせてください。

・赤線ポインターが当たっている位置に○を描きます。
用意した紙の範囲内で任意の位置にレーザーヘッドを動かしてください。
(JCVカメラは光の反射で位置情報を認識します。ハニカム台を使用している場合は特に、紙面中ほど寄りでの位置合わせがお薦めです)

・上記準備が整ったら『開始』をクリックします。


レーザー機が動作し○を描き(切抜き)ます。


レーザーヘッドがあった位置に○が切抜かれ(上写真右側 青矢印先部分)、切抜き終了後○の上にJCVカメラが止まった状態で動作が終了します。


『プロセスが完了しました』画面が出ると位置調整終了です。
『保存』をクリックしてください。


『プロセスが完了しました』ではなく、上図のような『キャリブレーション』画面が出たら、画面右下の『調整する』をクリックし、


『カメラ環境設定』画面で赤枠部分のゲージをスライドさせ露出調整を行ってください。
この時、露出調整のゲージ右側(緑枠部分)に現在の露出状態が表示されますので、キレイな●または○になるように調整し、完了後『OK』をクリック→『キャリブレーション』画面の『OK』をクリックの順に進んでください。

 以上でレーザー機およびJCVの準備が整いました。


次回、カットに進みます(^^♪








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