木製コースターを作る ~加工編~

 前回(6月1日 『木製のコースターを作る~データ作成編~』)に引続き、加工に進みたいと思います。

 

 レーザー機はspeedy300、80w機。1.5inchレンズと太口ノズルを使用します。
加工する板はベニヤ合板(ベニヤ板でMDFをサンドしたもの)4mm厚、コースター用 丸型 切取線入り、市販品。
 今回使用する板は表面の塗装が全く施されていないものなので、加工する部分全面に隙間なくマスキングテープを貼り、ヤニや彫刻カスによる汚れを防ぎます(※1)。
 
加工する部分全てを覆うようにマスキングテープを貼ります。
マスキングテープを貼る時、テープ同士が重ならない様に貼るのがポイントです。
 
 テープとテープの間に隙間があると隙間が空いた部分だけが汚れたり、テープの厚みが無い分だけ深く彫れたりし、彫刻ムラの要因になりますが、テープとテープが重なった時も同じ。
 テープ同士が重なった部分だけがテープが二重に貼られていることになるので、その厚みの分だけ彫刻が薄くなり、彫刻ムラの要因になります。
 テープとテープの隙間が空かない様に、重ならない様に、注意しながら貼ってください。

 
 データを用意し加工に進みます。

データ内一番外の円(黄色 カットライン)は
加工に使用する板に対する補助線。加工内容には含まれません

speedy300 80w機

DPI 500
彫刻 power 75 Speed 20 PPI 1000
切抜 power 55 Speed 0.5 PPI 1000(※2-1)

1.5inchレンズ、太口ノズル、ハニカム台、アクリル製キノコ(※3)使用


 加工のイメージ動画です↓



※撮影用にレーザー機のフタを開けています。
実際に加工する際はフタを閉じて行ってください。


出来上がりです。

彫刻色の色味の一番薄い箇所(猫の輪郭など)は
爪先で触ると僅かに凹が感じられる程度
一番濃い箇所(welcomeなど)は約1mmの凹に。(※2-2)

 黒および灰色を%で4段階に分けた事により彫刻色や溝の深さに変化が付き、より立体感のある仕上がりになりました。




※1 塗装有の場合でも塗料の種類、原材料によってはコゲる、焼ける、溶けるなどの場合があります。
不要な部分でテストを行ってからの実行をお奨めします。

※2-1・2-2 あくまで目安です。
アクリルやその他素材にも言える事ですが、木は特に、同じ種類の木だけでなく同じ木材の一部分だったとしても、年輪や密度によりその場所毎に硬さが異なります。
それはMDFやベニヤ板(合板)でも同じ事が言え、購入する店舗だけでなく、製品・ロット・部位により様々です。
 なので、使用する板、材料ごとにテストを行い、それぞれに合ったパラメータを確認してから実行するよう心掛けてください。

※3 加工台と加工対象物の接点を極力少なくするための治具。非売品です。
使用済アクリル板の余った部分など廃材を利用し、『↑(矢印型)』にレーザー機でカットして作ります。
 ここではハニカム台に複数個差し込み、加工対象物の『ゲタ』にして使用しています。

ハニカム台に差し、その上に加工対象物を置いて加工を行います
矢印の先端部分のみが加工対象物との接点になるので、
裏面の汚れ・コゲ痕の軽減に繋がります




↓今回使用したデータです。ダウンロード後、解凍してご使用ください(^_^)b

Corel DRAW X3
http://firestorage.jp/download/398c3c506b7c4d9d530c36da2629f65e163c84a7

Illustrator CS
http://firestorage.jp/download/18858e806e5c9deefefb9afbd1028b5a0232b4a4





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