木製チャームを作る

 今回はSpeedy100 25w機を使用し、5mm厚 木板でキーホルダーチャームを作成したいと思います。




 まずはデータから。


 Illustratorにて。
キーホルダーチャーム サイズ:約48×38mm。
今回は両面彫刻をしたいと思いますので、表用と裏用、2つのデータを作成しました。
青と赤の線が切抜き、水色と黄緑色が彫刻になります。
裏面の線(黒色)は裏面彫刻をする際の補助線ですので、直接加工には用いません。


 加工に進みます。

材料:木板(アガチス材)5mm厚 無垢材 塗装なし (市販品)
レーザー機:speedy100 25w機
レンズ:1.5inch
エアアシスト:ON
DPI:500

●パラメーター
彫刻 水色 power 70 Speed 15 PPI 1000 Zoffset 3mm
彫刻 黄緑色 power 70 Speed 15 PPI 1000
切抜 赤色 power 80 Speed 0.6 PPI 1000
切抜 青色 power 80 Speed 0.6 PPI 1000

 水色のZoffset 3mmが今回のポイントです。
 Zoffsetに数値を入れる事により、加工中、レーザー機の加工台が自動で上下します。
(今回の場合、水色の彫刻時のみ彫刻台が3mm下降し、黄緑色・赤色・青色の彫刻・切抜き時には元の位置に戻ります)

 加工を行う部分に適切な位置でフォーカスを合わせた後、加工台を上昇・下降させる事で、加工を行う部分とのフォーカスがずれ、レーザーを照射した部分がシャープな凹みではなくやや滲んだような窪みになり、フォーカスが正確に合っている時よりも若干濃い目の焼き痕が付きます。(※加工powerやSpeed、Zoffset値により出来具合は異なります)

 今回はこれを利用し、水色で加工する彫刻部分に平常より少し濃い目の焼き色を付けます。

 但し、これは他の材料を使用している時にも言える事ですが、フォーカスをずらして加工する時の他、比較的厚みのある材料のカットを行う時などは、正確にフォーカスを合わせている時、厚みの薄い材料をカットする時よりも失火の可能性が高まります
 必ずレーザー機の傍に居るようにし、失火した場合は速やかにレーザー機を停止させ消火に努めてください。


 今回、切抜のパラメーターを power 80 Speed 0.6 PPI 1000 にて案内していますが、以前行った加工(2015年1月29日UP 『貝象嵌入り木製ペンダントトップ ~レーザー加工~』)ではpower 95 speed 0.27 PPI 1000で案内しています。
 同じSpeedy100 25w機を使用しての5mm厚 無垢材・塗装なし 木板の加工ですが、アガチス材切抜とウォールナット材では随分とパラメーター値に開きがあります。

 これにより、同じ木材の中でもアガチス材は比較的柔らかい材質、ウォールナット材は比較的硬い材質という事が出来ると思います。

 このように単に『木材』といえどその種類により硬さが異なり、また、同じ種類、極端にいえば同じ一本の木の中でも硬い部分、柔らかい部分があります。
 なので今回案内したパラメーター値が絶対とは言い切れません。

本加工を行う前に必ずテスト加工を行い、適切なパラメーター値を探ってください。




以下 加工イメージ動画です↓

※撮影用にレーザー機のフタを開けています。
実際に加工を行う時は必ず閉じて行ってください。



出来上がり。

 月の柄の内側の細いライン柄もきれいに切抜け、水色の彫刻部分は濃い茶色の深い凹み、黄緑色の彫刻部分は水色で加工したよりも薄い茶色の浅い凹みに仕上がりました。

 好みにより装飾を施すと、一風変わった木製チャームになります。

 上写真ではクリアカラーのポリアクリル樹脂材を月の部分と内側の切抜き部分に塗装してみました。


今回使用した加工データのサンプルです↓↓↓
ダウンロード後解凍してご使用ください(^_^)b

Illustrator CS 

Coler DRAW X3









 

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