直径100mmのアクリルパイプをカットする

 今回はSpeedy300でロータリーアタッチメントを使用し、直径100mm 厚さ5mmのアクリルパイプをカットしたいと思います。



 
 まずはじめにパイプを設置するための治具を作成・設置します。
 ロータリーアタッチメントの基本の形状でも加工は行えますが、加工対象物の形状や加工用途(彫刻 or カット)により専用の治具を用意した方が作業効率がUPする事も多々あります。

 今回の治具は↓の写真のような感じに。
①~③はアクリル板をレーザー機で切り抜いたもの、④は①~③をロータリーの軸に留めるナットです。
①スペーサー ②・③パイプ留め ④金属ナット

 ③の直径はパイプの内寸です。
これを正確にする事により、パイプをレーザーヘッドに対しより正しく平行に保ち、治具への挟み込みもスムーズに行う事ができるようになります。


 治具取付けイメージ↓

写真 上 ロータリー基本形   下 治具取付け後
ロータリー右側の部品を外し、上記で作成した治具①~④を取り付けます。

治具を取り付けパイプを挟み込んだ状態↓

 写真内、アクリルパイプの中に見える銀色の棒はアルマイト加工されたアルミパイプ。
アクリルパイプ加工時、貫通したレーザーが直下の面やその周辺を傷付けるのを防ぐためのものです。


 加工に進みます。
●材料
直径100mm 厚み5mm 透明アクリルパイプ(市販品)

●使用機器
レーザー機:Speedy300 80w
治具:ロータリーアタッチメント+専用治具(上記参照)
レンズ:2.0inch
コーン:細口
エアアシスト:内部、外部 強め(※)

※別途エアーコンプレッサーを外付けにて使用しています。

●パラメーター
DPI:500
power 80 speed 0.8 PPI 5000

 アクリルのメルトカット(溶かして切る)加工時、分厚い材料を高power且つ低Speedでカットしている時などは特に失火に繋がりやすくなります。
 必ずエアアシストを使用の上、レーザー機の傍に居る様にし、 失火した場合は速やかにレーザー機を停止させ、消火に努めてください。
 消火の際はレーザー機内部は水(水消火器)またはエアーで消火し、レーザー機外の消火時、一般の消火器使用の場合は消火薬剤が入らない様に注意してください。
(消火薬剤は機械内部に入り込むと完全除去出来ず、レーザー機がダメになってしまう事も。水またはエアーのみで消火された機械の方が復旧出来る確率が高まります)

 
アクリルパイプ カットイメージ動画↓
※撮影用にレーザー機のフタを開けて加工しています。
実際に加工を行う際は必ずフタを閉じて加工してください。


 つるりとキレイな断面に切り上がりました↓

 








 

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