ガラスへの彫刻 ~ペーパーについて~

 今回はガラスに彫刻する際使用する『ペーパー』について考えてみたいと思います。

 これまでこちらのブログでは、ガラスに彫刻する際、彫刻を行う部分にペーパータオルを水で貼り付け彫刻を行うよう紹介してきました。
 
参照:『ワイングラスに彫刻 』2016年4月21日掲載
SP300 flexでガラス板に彫刻 ~彫刻~ 』2015年4月30日掲載  他

また、それ以前は新聞紙を用いての加工の紹介もしていました。

参照:『ロータリーアタッチメント加工』 2015年3月6日掲載

 新聞紙は比較的紙質が硬く厚みがある他、水の含みも均一にし辛いため彫刻ムラが出来やすく、テスト加工を何度も繰り返し行うなどある程度の経験値やテクニックを必要としていました。
 一方、ペーパータオルは薄い割に丈夫な上、水の含みも均一にしやすいため比較的加工を行いやすく、現在もガラスへの彫刻の紹介をする度に案内しています。

しかし。

 そんな中でたまにお問合せ頂くのが、ブログ内で案内しているエンボス加工(凹凸のある柄など)が無いペーパータオルが「近隣のスーパーや薬局では販売していない」「何処で購入できるのか?」といった内容。

 という訳で、今回は新聞紙、ペーパータオルに代わる『第3の紙』の考案です。


 ペーパータオルに似ていてエンボス加工が無い無地のものというとティッシュが想像しやすいですが、ティッシュだと彫刻する事自体には問題ないですが、紙がとても薄く、水を含むと乾いている時以上に破れやすいため、一度しわが寄ると伸ばすのがとても困難です。
 なので、ペーパータオルよりも厚みがあるものの、水の含みが良く、しわが寄っても伸ばしやすい紙として半紙を用意してみました。

 用意した半紙は100円均一で購入した、ごく一般的な習字用半紙
ペーパータオルの時と同様、霧吹きに入れた水道水で水を吹付け、ガラスの加工したい部分に貼り付け使用します。


■ 結果(使用感)
・吸水性が高く、浸透も早い。

・水で濡らしてもシワが寄りにくい。

・ペーパータオルのように伸縮性が無いため、水に濡らすと破れやすい。
シワ伸ばし、位置調整をする時は事前に水を十分に含ませ、ガラスの上をゆっくりと指で滑らせるように動かす。

・ペーパータオルよりも厚みがあるので、厚みの分だけパラメーター調整を行う(少しpowerを上げる)必要がある。

 ペーパータオルの代用には問題なし。
しかし伸縮性がなく破れやすいなどの短所を踏まえると、どちらが最適かは好みによる、と思います(^_^)。







 

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