今回は以前紹介したデータ作成方法を利用した加工の、応用編です。
以前、『ガラスへの彫刻 色入れについて1~文字 データ作成編~ 』(4月26日掲載)では、ガラスに彫刻後、色入れを行えるように『網掛け処理を利用して彫刻痕をザラザラにし塗料が乗りやすくする』ためのデータ作成方法を案内しました。
今回はそのデータ作成方法を応用するとアクリルやガラス板はもちろん、木板やレザー(本革)への写真彫刻もキレイに出来ますよ、というお話です。
但し、写真彫刻を行う際は、データの作成方法の前に用意する写真にも注意する点が幾つかありますので、その点から書いて行きたいと思います。
◆用意するもの
・写真
・PhotoshopまたはPHOTO-PAINT(※)など画像編集が行えるドローイングソフト
(OS既存の『ペイント』等は解像度や画像サイズ(タテ×ヨコmm)が解り辛いので不向き)
※Corel DRAWでもOK。
PHOTO-PAINTと一部同じ編集作業が出来る他、上部ツールバーより『ビットマップ』→『ビットマップの編集』をクリックするとPHOTO-PAINTでの編集が可能になります。
(但し、PHOTO-PAINTがインストールされている場合に限ります)
●用意する写真について注意事項
出来るだけ高解像度の、色味にメリハリのある写真を用意する。
○推奨 解像度
300(※)~1200dpi
※300dpiの場合は実際の彫刻サイズ(タテ×ヨコmm)と同サイズまたはそれ以上のサイズ(タテ×ヨコmm)の写真を用意する。
・web等に掲載されている写真はファイルサイズ(ピクセル数)を小さくしてあるため使用不可。
・携帯電話およびタブレット端末のカメラアプリ(※)、デジタルカメラ等で撮影された写真は、実際の彫刻サイズ(タテ×ヨコmm)の約5倍以上の大きさ(タテ×ヨコmm)があれば使用可能。
※携帯電話(スマートフォン)およびタブレット端末のカメラアプリで表示される画像サイズ(解像度)の単位は『ピクセル』です。
下記を参考に『mm』単位でのサイズ確認を行って下さい。
○参考
5312×2988ピクセル の場合
72dpi=1873.96×1054.1mm
300dpi=449.75×252.98mm
600dpi=224.87×126.49mm
・例えば
Web上で掲載されている 実寸1128×752ピクセルの写真
画面上では割と大きなサイズ(タテ×ヨコmm)でキレイ(鮮明)に見えても
72dpi だと 約397.93×265.29mm ありますが
600dpi に変換すると 約47.75×31.83mm
300dpi に変換でも 約95.5×63.67mm
結果、彫刻使用可能な解像度(300~1200dpi)では、最大彫刻サイズ約95×63mmになってしまい、その上に網掛け処理(※)を行うと更に見辛い画像になってしまうため、実質使用不可能となります。
・また、元々ピクセル数の少ない低解像度の写真をサイズ拡大(ピクセル数およびタテ×ヨコmmを増やす)、高解像度に変換を行っても、元の写真(画素)がただ単純に引き延ばされるのみで根本的な解決(解像度増)には繋がらず、ボケた写真になりますのでこちらも使用不可能となります。
※網掛け処理・・・この度案内している写真の彫刻方法の最重要ポイントです。
写真を白黒に変換後、新聞や雑誌紙面のような小さな点々(網点)で構成された画像に変換します。
○目安
実際の彫刻サイズ(出来上がりサイズ)を100×100mmにしたい場合
300dpi 100×100mm=72dpi 約416.67×416.67mm=600dpi 50×50mm=1181.1×1181.1ピクセル
よって、解像度600dpiで50×50mm=1181.1×1181.1ピクセル以上のサイズの写真が必要
○好適な写真(見た目)のポイント
・日向など明るい場所で撮影されたもの
・人や動物の場合、顔やその周囲に陰りのないもの
・手ブレ、ピントずれなどボケていないもの
蛍光灯など照明器具の光は明るいように見えても写真に撮ると暗くなりがち、人物だと目元などに濃く黒い影が出がちです。
撮影時に出来るだけ明るい場所を選ぶ、窓の傍に寄り自然光を取り込む、別途 白色ライトを用意するなど工夫が必要です。
(カメラの露出度を上げるのもOKですが、上げ過ぎると画質が粗くなり彫刻に影響を及ぼす場合があります。上げる時は程々に)
また、日向で撮影する場合も帽子のつばや日よけなどの濃い影が出来ないよう注意する他、逆光にも気を付けてください。
今回はここまで。
次回は 『写真データの加工(網点処理)手順について』 です(^^♪
以前、『ガラスへの彫刻 色入れについて1~文字 データ作成編~ 』(4月26日掲載)では、ガラスに彫刻後、色入れを行えるように『網掛け処理を利用して彫刻痕をザラザラにし塗料が乗りやすくする』ためのデータ作成方法を案内しました。
今回はそのデータ作成方法を応用するとアクリルやガラス板はもちろん、木板やレザー(本革)への写真彫刻もキレイに出来ますよ、というお話です。
但し、写真彫刻を行う際は、データの作成方法の前に用意する写真にも注意する点が幾つかありますので、その点から書いて行きたいと思います。
◆用意するもの
・写真
・PhotoshopまたはPHOTO-PAINT(※)など画像編集が行えるドローイングソフト
(OS既存の『ペイント』等は解像度や画像サイズ(タテ×ヨコmm)が解り辛いので不向き)
※Corel DRAWでもOK。
PHOTO-PAINTと一部同じ編集作業が出来る他、上部ツールバーより『ビットマップ』→『ビットマップの編集』をクリックするとPHOTO-PAINTでの編集が可能になります。
(但し、PHOTO-PAINTがインストールされている場合に限ります)
●用意する写真について注意事項
出来るだけ高解像度の、色味にメリハリのある写真を用意する。
○推奨 解像度
300(※)~1200dpi
※300dpiの場合は実際の彫刻サイズ(タテ×ヨコmm)と同サイズまたはそれ以上のサイズ(タテ×ヨコmm)の写真を用意する。
・web等に掲載されている写真はファイルサイズ(ピクセル数)を小さくしてあるため使用不可。
・携帯電話およびタブレット端末のカメラアプリ(※)、デジタルカメラ等で撮影された写真は、実際の彫刻サイズ(タテ×ヨコmm)の約5倍以上の大きさ(タテ×ヨコmm)があれば使用可能。
※携帯電話(スマートフォン)およびタブレット端末のカメラアプリで表示される画像サイズ(解像度)の単位は『ピクセル』です。
下記を参考に『mm』単位でのサイズ確認を行って下さい。
○参考
5312×2988ピクセル の場合
72dpi=1873.96×1054.1mm
300dpi=449.75×252.98mm
600dpi=224.87×126.49mm
・例えば
Web上で掲載されている 実寸1128×752ピクセルの写真
画面上では割と大きなサイズ(タテ×ヨコmm)でキレイ(鮮明)に見えても
72dpi だと 約397.93×265.29mm ありますが
600dpi に変換すると 約47.75×31.83mm
300dpi に変換でも 約95.5×63.67mm
結果、彫刻使用可能な解像度(300~1200dpi)では、最大彫刻サイズ約95×63mmになってしまい、その上に網掛け処理(※)を行うと更に見辛い画像になってしまうため、実質使用不可能となります。
・また、元々ピクセル数の少ない低解像度の写真をサイズ拡大(ピクセル数およびタテ×ヨコmmを増やす)、高解像度に変換を行っても、元の写真(画素)がただ単純に引き延ばされるのみで根本的な解決(解像度増)には繋がらず、ボケた写真になりますのでこちらも使用不可能となります。
※網掛け処理・・・この度案内している写真の彫刻方法の最重要ポイントです。
写真を白黒に変換後、新聞や雑誌紙面のような小さな点々(網点)で構成された画像に変換します。
○目安
実際の彫刻サイズ(出来上がりサイズ)を100×100mmにしたい場合
300dpi 100×100mm=72dpi 約416.67×416.67mm=600dpi 50×50mm=1181.1×1181.1ピクセル
よって、解像度600dpiで50×50mm=1181.1×1181.1ピクセル以上のサイズの写真が必要
○好適な写真(見た目)のポイント
・日向など明るい場所で撮影されたもの
・人や動物の場合、顔やその周囲に陰りのないもの
・手ブレ、ピントずれなどボケていないもの
蛍光灯など照明器具の光は明るいように見えても写真に撮ると暗くなりがち、人物だと目元などに濃く黒い影が出がちです。
撮影時に出来るだけ明るい場所を選ぶ、窓の傍に寄り自然光を取り込む、別途 白色ライトを用意するなど工夫が必要です。
(カメラの露出度を上げるのもOKですが、上げ過ぎると画質が粗くなり彫刻に影響を及ぼす場合があります。上げる時は程々に)
また、日向で撮影する場合も帽子のつばや日よけなどの濃い影が出来ないよう注意する他、逆光にも気を付けてください。
今回はここまで。
次回は 『写真データの加工(網点処理)手順について』 です(^^♪
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