治具をつくる 【板材を浮かせる 編】

 今回は板材カット時にあると便利な『治具(ジグ)』の基本的な作り方を紹介したいと思います。

『↑(矢印)』の『△(三角部分)』の高さの分だけハニカム台から板が浮いています
アクリルや木(MDF)などの板材をカットする時、板材を直接フラットテーブル(加工台)やハニカムテーブル、グリッドテーブルに置いて加工を行うと、テーブルに傷が付いたり汚れたりする他、カットした板材にもテーブルの汚れや、テーブルからの反射による焼け痕、焦げ痕が付き残念なことになってしまうことが。
 その『残念』を軽減するために弊社では「板材をテーブルから浮かせた状態で加工してください」と案内していますが、その『浮かせる』ための具体例、基本的な『治具』の作り方を紹介したいと思います。


 まずはデータから。


 2~3mm程度の板材を上図内赤の線でカットし、矢印型の板を複数作成します。
 作成した矢印(↑)の四角(□)部分をハニカム台の網目に刺し、その上に板材を置くことにより、矢印(↑)の三角(△)の高さの分だけ板材を浮かす状態になります。

 データ内各矢印型の下にはそれぞれ『1~3mmcut用』から『15mmcut用』まで記しています。
 例えば『1~3mmcut用』だと矢印の△部分の高さが約3mmで、厚さ1~3mm程度の板材のカットに適しているという意味ですが、これは、板材のカットを行った時、カットした部品がテーブルと板材の隙間を横滑りしたり転がったりしにくいよう考慮した高さです。
 特に浮かせる高さを指示している訳ではありませんので、実際カットを行った時、板の裏面に付着する汚れや焦げ痕が気になる場合は、△の高さの高いもの(15mm用など)を使用してください。
 また、5mmを超える板材をカットする場合は、加工台から100mm以上浮かせる事をお薦めしています。
 別途ゲタ(台)を用意し、板材の実際にカットを行う部分と加工台の間に何もない(中空)状態で加工を行ってください。


 加工に進みます。

●用意するもの
・2~3mm程度の板材(アクリル、MDFなど端材でOK。ただし反りのないもの)
★使用するうちに汚れ、傷などがつき使い辛くなります。
すぐに取換えが出来るよう、沢山作っておくと便利です。


●参考パラメータ
◆Speedy100 30w機 の場合(レンズは1.5inch、2.0inchどちらでも可)
・アクリル キャスト板 3mm厚
DPI 500 パワー 90 スピード 0.3 PPI 7000

・MDF 3mm
DPI 500 パワー 70 スピード 0.3 PPI 1000

★ご使用のレーザー機、材料により調整してください。


●今回紹介したデータ(.pdf)です↓
ダウンロード後、解凍しご使用ください。
http://firestorage.jp/download/d851b1839517407c151957c6cd08755ce51b43d4


 今回紹介したものはあくまで一例です。推奨や指示ではありません。
加工を行う現場(もの)に沿った治具を作成し、より良い環境で加工を行ってください(^_^)b










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