紙でステンドグラス風クリスマスツリーをつくる

 今回は2種類の紙を使用しクリスマスツリーを作成します。

 以前にも、3mmアクリル板で作成するものや3種類の材料を組み合わせて作成するものなどクリスマスツリー作成の紹介をしましたが、今回はトレーシングペーパーと厚紙、2種類の紙をカットしてつくるツリーの紹介をしたいと思います。

以前紹介したページはこちら↓(クリックすると別ページで開きます)

X'mas向けアクリル ツリー&グラス ランプシェード【アクリルツリー 編】(2018年12月14日更新)

『クリスマスツリーを作る』(2017年12月21日更新)


 まずはデータから。

 Corel DRAW2019を使用して作成しました。

 厚紙用(上図 左)とトレーシングペーパー用(上図 右)、2つに分けてデータを作成しています。

 厚紙用は赤色、青色、水色のカット線のみ、トレーシングペーパー用は黒で彫刻、赤色と水色でカット線を作成。
 今回は彫刻を施した面を内側にして組み立てるため、トレーシングペーパー用のデータにに挿入した会社ロゴを左右反転させていますが、どちらの面を外側(見える側)にするかはお好みでOKです。
 ロゴなどを挿入する場合は外側になる面から正しく読めるように調整してください。


◆用意するもの

・画用紙(黒色)
・トレーシングペーパー(厚口)
・カラーセロハン(今回は赤、黄、緑を使用。お好みでOKです)
・両面テープまたはスティックのり(紙貼り合せ用)
・スプレーのり(セロハン貼り用。貼ってはがせるタイプが便利です、無ければスティックのりでOK)
・LEDランプ(ろうそく型、ランタン型など直径50㎜程までのもの)※
・ベル(11㎜程度のもの、飾り用、ダイヤカットのペンダントトップなどでもキレイです)
・糸(黒色、150㎜程度、ベルの吊り下げ用)
★画用紙、トレーシングペーパー、カラーセロハン、LEDランプは100円ショップのものでOKです。
※LEDランタンの場合は上のカバーを外して使用します。
火を使うろうそく、白熱灯は使用厳禁です。


◆使用レーザー機その他(紙2種共通)

・レーザー機:Speedy300 CO2 80w
・レンズ:1.5inch
・ノズル:太口
・加工モード:標準
・DPI:500
・ハーフトーン調整:ディザ生成


◆パラメーター

●画用紙(加工時間:約10分30秒)
・赤色 パワー:2.0 スピード:1.0 PPI/Hz:2000 発振調整:10(デフォルト)
・青色 パワー:5.0 スピード:0.6 PPI/Hz:1000 発振調整:30
・水色 パワー:8.0 スピード:1.0 PPI/Hz:1000 発振調整:30

●トレーシングペーパー(加工時間:約17分30秒)
・黒色 パワー:20 スピード:80 PPI/Hz:500 エアー:off 発振調整:10(デフォルト)
・赤色 パワー:2.8 スピード:0.8 PPI/Hz:1000 発振調整:30
・水色 パワー:5.0 スピード:1.0 PPI/Hz:1000 発振調整:10(デフォルト)
※目安としてご覧頂き、ご使用のレーザー機のw数や実際に加工を行う製品(加工対象物)により調整してください。

★wの換算方法(例:80wでの加工を60wのレーザー機で行いたい場合)
80w×50%=0.50×80w=40w(約40w)=60w×0.67(0.666)=60w×約67%
(60w×▲%=0.▲×60w=40w 0.▲=40÷60)
=80wでパワー50%の場合、60wで約67%
※あくまでも換算です。微調整はその都度行ってください。


◆ワンポイント

●画用紙
赤のカット線は折線用のため浅くキズが入る程度でOK。
深いと折ったところから裂けてくるので、使用する画用紙に合わせパワーやスピードで微調整してください。
 カットした模様部分にセロハンをスプレー式またはスティック式のりで貼り、ベルを通した糸を2等辺三角形の頂点(四角錘の先端)の切込みに挟んだ後、四角錘になるように折り、合わさる2辺の端を両面テープまたはのりで貼り合せます。
・折線を入れた面が内向きになります。
・のりしろの部分も内向きに折ってください。両辺ののりしろ外面同士を貼り合せます。
・セロハンはLEDランプにかざしてみて色が薄いと感じたら2重にしてください。
・本体が組みあがった後、予め挟んでおいた黒糸を引いてベルの位置を調節し四角すいの先端に糸をのりで止め、不要部分をカットしてください。

●トレーシングペーパー
 下↓で紹介している動画では、加工台に厚紙を敷き、その上にトレーシングペーパーを置いて、マスキングテープで固定し加工しています。
 ハニカムカッティングテーブルを使用せず、加工台に直接置くことにより加工対象になる紙(今回はトレーシングペーパー)をできるだけ平らに保ち、彫刻ムラが出来にくいようにしています。
 また、加工台と加工対象の紙の間に厚紙を挟むことにより、カット時の加工台への紙の焼け付きなどを防ぐようにしています。
 そのため、加工台と加工対象の紙の間に敷く厚紙は反りや波打ちが無い平らなものがベスト、無ければガラス板や鉄板などでもOKですが、厚紙とともに、キズや汚れがついても気にならないもの(不要なもの)を使用してください。

★加工中、レーザーの熱によりトレーシングペーパーに反りやうねりが生じやすくなります。
焦点のずれによる彫刻やカットミス、焼けに繋がることもありますので、トレーシングペーパーが浮き上がらないようマスキングテープなどでしっかり固定し、加工中は目を離さないでください。

・加工終了後デザインカット部分に残った切りくずを取り除き、円錐状になるように三角形の2辺の端を両面テープまたはのりで貼り合わせてください。
・ツリーになる三角形以外の部品2点(長方形と円グラフ状の部品)は、使用するLEDランプの光が明るすぎると感じた時に使用してください。
(円グラフ状の紙をランプの大きさにあわせ円錐状に巻き、切れ目で折り曲げ、その上を長方形の紙を巻いて止めます)
 少し遮光することで優しい光のクリスマスツリーになります。

組立て完成
写真左/ランタン型のLEDランプに↑で説明した遮光用パーツを着けたもの

◆イメージ動画です

★撮影のため、レーザー機のフタ(上面パネル)を開けています。
実際に加工を行う際は必ず閉じて行ってください。
加工中は必ずレーザー機の傍に居るようにし、目を離さないでください。



◆出来上がり

 部屋が明るい時、暗い時、両方で様々な表情が楽しめます。
 画用紙のものとトレーシングペーパーのものを重ねると、それぞれ単独の時とは異なった雰囲気になります。(写真 左)


 カラーや7色に点滅するLEDランプを使用するとまた違った雰囲気に。
 ランタンの色よりもにぎやかなイメージになります(*^-^*)♪ 





◆今回使用したデータ(.pdf)です。ダウンロード後、解凍してご使用ください(^^)b

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