今回は金属用マーキングテープを使用しSpeedy100 CO2レーザー機でステンレス製マグカップにマーキングを施したいと思います。
金属用マーキングテープを使用しての加工は以前にも紹介したことがありますが、今回はSpeedy100でロータリーアタッチメントを使用し、マグカップを回転させながら加工する方法の紹介です。
以前紹介のページはこちら↓
金属製名刺入れに写真を彫刻 ~ステンレス&マーキング剤 編~ (2019.11.26更新)
まずはデータから。
Corel DRAW2020で作成しました。
黒1色で彫刻、緑色の線は加工範囲を示すガイドラインですので、加工には使用しません。
そしてロータリーアタッチメントについて。
写真 奥/ロータリーアタッチメント 左からマグカップ、円形部品、滑り止めシート |
今回使用するマグカップは持ち手部分が底面の際まであり、ロータリーアタッチメントの回転軸に挟み辛いため、簡単な治具を用意しました。
円形部品(2㎜厚アクリル板、径 約90㎜)を回転軸の凹側(写真 右側 すり鉢状)の凹を塞ぐようにテープで固定します。
こうすることにより、マグカップの持ち手が邪魔にならず回転軸に挟み込むことが出来るようになりますが、このままでは加工中にマグカップが滑り回転軸が空回りしてしまうため、マグカップと円形部品の間に滑り止めシートを挟み、回転軸の動きにマグカップが沿うように固定します。
◆用意するもの
・ステンレス製マグカップ(持ち手巾(高さ)約30㎜までのもの)
・金属用マーキングテープ
・エタノール(マグカップの汚れを拭く用 除菌用アルコールなどでも可)
・柔らかい布(マグカップの汚れを拭く用 毛羽立ちの少ないものがベスト)
・ドライヤー(加工後マーキングテープを剥すときに使用します)
金属用マーキングテープの紹介ページはこちら↓
金属へのマーキングに!『Thermark Tape』 (2017.04.04更新)
◆使用レーザー機その他
・speedy100 CO2 30w
・ロータリーアタッチメント
・1.5inchレンズ
・エアーアシストの部品を取り外しておきます
エアーアシスト部品の取り外し方法はこちら↓
Speedy100 エアアシスト付け方・外し方 (2017.02.16更新)
◆加工に進みます
マグカップをロータリーアタッチメントに挟み込み、マグカップが回転軸に対して垂直に、且つしっかりと固定され挟めていることを確認した後、加工スタートします。
◆ワンポイント
・今回の加工説明はspeedy100専用です。
他機種ではレーザーヘッドと加工対象物が接触し、加工できませんのでご注意ください。
・エアーアシストの部品は事前に取り外してください。
加工対象物と衝突させるとエアーアシストの部品が曲がるだけでなく、レーザー機本体の故障に繋がる場合があります。
・今回紹介した治具(円形部品と滑り止めシート)は一例です。
回転軸に固定でき、加工対象物が空回りしなければOKですので、端材や手元にあるものを活用するなどし加工対象物に適切な治具をご用意ください。
・回転軸の左側(凸側)の治具をスライドさせ、加工対象物を右側(凹側)の治具に押し付けるようなイメージで加工対象物を回転軸にしっかりと挟み込んだ後、左側治具手前の固定ネジを締めてください。
緩みやぐらつきがあると、回転軸の空回りやマーキングの歪みなどの要因になります。
また、固定ネジが緩んでいると加工中治具が外れる、加工対象物が落下するなどの場合がありますので加工前に入念に確認してください。
・金属用マーキングテープは出来るだけ1シートで加工範囲全面を覆うようにサイズ調整し貼ってください。
やむなく継いで貼る場合は、目立たないところで継ぐことをお薦めします。
光に透かすと継ぎ目が見えることがあります。
・金属用マーキングテープを貼り付ける前に、アルコールなどで加工対象物に付いた汚れや指紋を丁寧に拭き取ってください。
・マーキングテープは密着させる前であれば貼り直し可能です。
加工対象物に密着させる前に加工を行う位置やサイズを確認し微調整を行ってください。
・マーキングテープを密着させる際は空気が入らないように注意し、指の腹で強く押さえるなどして加工対象物に十分馴染ませてください。
・加工終了後、マーキングテープの不要部分を剥します。
剥がし難い場合はドライヤーで温めながら剥し、残った汚れや粘着は柔らかい布とエタノール(除菌用アルコール)で優しく拭き取ってください。
無理にマーキングテープを剝がしたり爪を立てたりすると加工対象物に傷がつくことがあります。
◆加工パラメーター
DPI:1000
加工モード:標準
ハーフトーン調整:ディザ生成
パワー 100 スピード 5.0 PPI 1000
(加工サイズ:約70×50㎜ 加工時間:約24分)
※目安としてご覧頂き、ご使用のレーザー機のw数や実際に加工を行う製品(加工対象物)により調整してください。
★wの換算方法(例:80wでの加工を60wのレーザー機で行いたい場合)
80w×50%=0.50×80w=40w(約40w)=60w×0.67(0.666)=60w×約67%
(60w×▲%=0.▲×60w=40w 0.▲=40÷60)
=80wでパワー50%の場合、60wで約67%
※あくまでも換算です。微調整はその都度行ってください。
◆イメージ動画です
★撮影のため、レーザー機のフタ(上面パネル)を開けています。
実際に加工を行う際は必ず閉じて行ってください。
★加工中は必ずレーザー機の傍に居るようにし、目を離さないでください。
◆出来上がり
細い線も途切れることなくマーキング出来ています(*^^*)b
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